音響熟成 木材のこだわり

音響熟成 木材のこだわり

音響熟成®木材 Onkyo Jyukusei Mokuzai 木の命が生きている木材
音響熟成®木材 Onkyo Jyukusei Mokuzai 木の命が生きている木材

陽だまりに穏やかな波の音を聴くとき。凛として爽やかな森の空気を胸いっぱいに吸い込むとき。
薫る草むらのやわらかさに思いっきり寝転ぶとき。わたしたちの体はのびのびと解放され、心が喜びます。

それは、私たちもまた自然の一部であるという、日頃はつい忘れがちな、
けれどもわたしたちの奥底にしっかりとしまわれている、遠く懐かしい記憶がふっと呼び覚まされるからなのでしょう。

もともと、人は自然の恵みを糧にし、自然の素材を使って住まいを作り、暮らしてきました。
時を経ても、本質は変わりません。わたしたちは、自然がいちばんだと考えます。

自然が本来持っている力をいかした健康素材で、住まいをより良いものにし、家族の暮らしを健やかにする。
わたしたちの健康素材は、そこに、懐かしくあたたかい自然が息づいています。


100%南九州産杉

『音響熟成木材』の原木は全て南九州産の杉。昔から湿気が多く、台風の影響を受けやすい過酷な気候風土で鍛えられた南九州産の杉は、樹脂分が多く、ねばりを持ち、水に強く、腐りにくい特徴を備えています。また、南国の活発なシロアリから身を守るための防蟻成分をあわせ持ち、江戸時代には主として船を造る材料「弁甲材」や建築材として重宝されてきました。

学名「クリプトメリア・ジャポニカ」に「隠れた日本の財産」という意味があるスギは、日本人にとって一番つきあいの古い木なのです。

森の中で音楽を聴かせ、丁寧に熟成する

木材の命が失われる「機械乾燥」ではなく、従来の「自然乾燥」よりもコストがかからない新しい乾燥法はないものか…と試行錯誤を重ねた末、わたしたちが行き着いた答えが、常温熟成庫の中でクラシック音楽を聴かせ、木にストレスを与えず熟成乾燥させる「音響熟成」でした。

音響熟成は木の細胞を破壊することがなく、木材の持つ油分やエキスがそのまま残り、保湿作用・保水作用・防菌作用を合わせ持ち、時間とともに美しいツヤも出てくるという、まさに「生きた木材」に仕上がります。

一本一本を丁寧に熟成し体感温度が人肌に近い、生きている木材に仕上げる

『音響熟成木材』は、鹿児島県の森の中の工場の「音響熟成庫」で、クラシック音楽を聴かせ、木にストレスを与えず熟成乾燥しています。

木は「いきもの」。音響熟成は、その日の天候や気温に合わせ、木の様子を確かめながら、手間をおしまず、微妙な調整をしながら熟成していきます。音響熟成木材の一本一本には全て番号が付けられており、厳しい品質管理でその質をより高めています。

防菌・防カビ・結露防止に加え、 人間の免疫力をアップ

杉には、ウイルスや細菌毒素などから生体を守る成分「免疫グロブリンA」の増加を促し、人間の免疫力を高める効果があるとされています。杉の中でも樹脂分が多く、虫にも強い南九州産の杉を「音響熟成」することにより、杉本来の特性がそのまま生かされ、余計なワックスや塗料を塗る必要性がありません。
『音響熟成木材』として生まれ変わった南九州産の杉は、本来の素晴らしい特性をそのままに、私たちの健康に大きく貢献してくれるのです。

木材強度が高く、床材から構造材まで幅広い利用が可能

『音響熟成木材』は、表面に凹凸を出す「うづくり加工」を施した床材(天井・壁材)のほか、構造材、親父柱(丸太・大黒柱)など、家づくりに幅広く使用できます。

また、ひとつひとつ手づくりで作る『音響熟成木材』の家具や建具もお届けしています。『音響熟成木材』は、圧縮、引っ張り、曲げなどの強度性能についても、第三者機関による調査の結果、高い評価を得ています。

音響熟成木材を知る~健康との関わり

音響熟成木材を知る~健康との関わり

『音響熟成木材』の原木「スギ」に秘められた力

『音響熟成木材』として使用している南九州産の「杉」は、驚くほどの力を秘めています。

木材の圧縮、引っ張り、曲げなどの強度性能は、法的には国土交通省によって「基準強度」として定められており、この値は、日本農林規格(JAS)で等級別で分けて値が出されています。

等級区分された製品であれば、多くのグレードで「スギは強い」と言え、特に宮崎産のスギは、高い強度を誇っています。

また南九州産の「杉」は、昔からシロアリの被害を受けにくいことが知られています。

宮崎杉(自然乾燥材/機械乾燥材)とホワイトウッド、アカマツ素材の杭を屋外に埋め込み、2年間その動向を調べてみると(※)、アカマツ、ホワイトウッドのシロアリ食害は大きく、逆に杉の食害は低いものでした。

杉の耐蟻性は、乾燥条件にかかわらず、ホワイトウッドやアカマツより高いと言えます。
また、『音響熟成木材』は、「曲げ試験及び含水率試験」で、その高い性能が確認されています。

『音響熟成木材』 の特徴

  • 常温で音響熟成するため、木材の細胞が破壊されず、油分を多く含有し、見た目も美しく、 防菌作用に優れます。
  • 保水性が高く、 乾燥時に水分を放出し、風邪やインフルエンザの予防になります。
  • 調湿性能がよくなり、結露防止や防カビ対策に役立ち、 木材強度が増します。
  • 保温性に優れ、 体感温度が人肌に近く、一年中、 素足の生活が楽しめます。

音響熟成木材 色

『音響熟成木材』は「ナチュラル (赤)」 と 「黒」のいずれかをお選びいただけます

ナチュラル (赤)

ナチュラル (赤)
南九州産の杉を音響熟成しただけで自然に 生まれる天然色。
人の手を一切加えない、 100%自然がつけた色です。

黒


品と味のある独特の風合いに仕上げた音響熟成木材 「黒」 です。

音響熟成木材 性能実証データ

強度が高く、白アリにも強い「杉」

宮崎杉の基準硬度を他樹種と比較
食害度の評価
シロアリによる食害度

曲げ試験や含水率試験でも高い品質が確認されています

曲げ試験及び含水率試験

音響熟成木材 お手入れ・メンテナンス

完全自然素材だから、お伝えしておきたいこと

音響熟成木材

「音響熟成木材」は、無垢材、無塗装ですので、ご留意頂きたいことがあります。

  • 色のばらつきや、日焼けすることがあります。
    音響熟成木材は完全な無垢材です。無垢材は一本一本個性があり、色合いも異なります。また、日が経つにつれて日光や紫外線などにより色が変化しますが、この経年変化こそが無垢材の特徴であり、証です。
  • 多少の変形、そり、割れが生じることがあります。
    無垢材は、湿気の多い時期に室内の水分を吸収し、乾燥時に水分を出すなどして、室内の湿度を調整する機能を持っています。そのため、木材の伸縮が発生し、多少の変形やそりを生じることがありますが、生きている素材が持つ本来の特徴ですので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
  • 体と心にやさしい安全性を徹底しています。
    音響熟成木材は、油分が豊富でとても色つやの良い、南九州の国産杉材(飫肥杉など)を使用しております。木材そのものの本質的な価値をいかすため、一切塗装などを行っておりません。
お手入れ方法

『音響熟成木材』は、特別なお手入れ・メンテナンスは必要ありません。普段は、かるく水拭きをするくらいでOKです。多少のキズは、そのままにしておいてほとんど問題ありません。
音響熟成木材は時間をかけて飴色に変化し、艶も出てきますので、ワックスをかける必要はありません。ワックスをかけると化学物質が発生し、空気環境にも良くありません。

音響熟成木材を知る~品質管理

音響熟成木材をつくる

熟成待ち

音響熟成木材の原木となるのは、南九州産の杉。
丸太や製材など使用用途にあわせた形状のものを、まずは細かく桟切りし、熟成待ちさせます。

音響熟成庫へ

熟成準備が終わった原木から、順次「音響熟成庫」に移します。ここで、クラシック音楽を聴かせながら、じっくりと常温で熟成します。

常温で音響熟成

「音響熟成」の期間中は、その日の天候などに合わせて、人の手で微妙な調整を行いながら熟成します。「木は生きもの」を実感する作業です。

選別・穴埋め

音響熟成の期間を経て、「音響熟成木材」となった木材は、選別後、節の穴埋めなどを、ひとつひとつ手作業で行います。

加工

構造材や造作材として、また建具や家具の素材として、それぞれの用途に合わせた仕上げ加工を行います。

音加工

音響熟成木材「黒」は、一本一本に手間をかけて加工していきます。この作業が、音響熟成木材「黒」独特の味のある風合いを生みます。

音加工

音響熟成木材の加工には、工務店様のオーダーにお応えし、施工される住まいごとにひとつひとつ仕上げるものもあります。

検品・出荷

音響熟成木材は、一本一本を丁寧に扱い、その品質を厳しく管理しています。基準をクリアしたものだけを出荷しています。

音響熟成木材の品質管理

含水率検査

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「含水率」とは、木(木材)に含まれる水分の比率です。森の木は多いもので200%の含水率もありますが、家づくりで使用する木材は、15%程度に下げなければなりません。『音響熟成木材』は、不必要な水分だけを抜いて、木の命となるエキスや油分はそのまま残ります。
わたしたちは、この含水率について、厳しく管理し、高品質の木材だけをご提供しています。

色による仕分け

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『音響熟成木材』は一本一本それぞれの色合いを持っていますので、「白」「赤」「黒」と色味による仕分けを行っています。

品質基準を満たすものだけ出荷

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『音響熟成木材』は、含水率のほかにも、独自の厳しい基準を設け、その品質をクリアしたものだけをお届しています。

音響熟成木材 Q&A

『音響熟成木材』についてのご質問にお答えしています

ご質問 普通の木材とメンテナンス方法の違いはありますか?
回答 普段のメンテナンスは、特別なことは必要ありません。
普段のメンテナンスは、掃除機をかけたり、水拭きをするくらいで、特別なことは必要ありません。生活の中で付着する汚れは大抵、時間と共に薄くなって消えていく、もしくは馴染んでいきますので、楽な気持ちで生活を楽しんでください。
普通の木材(KD材)などは、細胞が破壊されており、汚れを分解する能力を失っていますので、木材そのものに汚れが染み込まない様、表面を塗装やワックスで保護していることがほとんどです。汚れてきたら再塗装などのメンテナンスが必要ではないでしょうか。
ご質問 ワックスをかけてもOKですか?
回答 ワックスは化学物質を含んでいるため使用いたしません。
ワックスは化学物質を含んでいるため使用いたしません。音響熟成木材は時間を掛けて飴色に変化し、艶も出てくるので、ワックスをかける必要はありません。ワックスをかけると化学物質が発生し、空気環境にも良くありません。
ご質問 湿気に弱かったりしませんか?
回答 音響熟成木材の原木は、湿気には強い木材です。
音響熟成木材の原木である「飫肥杉」などは、昔から船を造るための材料として使用されていたくらい、湿気には強い材料です。その素材を音響熟成することにより、本来の特徴を保ったままの状態で仕上がっておりますので、安心してお使いください。外壁材や外部のデッキ材などとしても使用することが可能です。
ご質問 木造住宅は長持ちしないと聞きますがほんとですか?何年ぐらい持ちますか?
回答 日本に存在している住宅文化の中で一番歴史があるのが、木造住宅です。
それは全くの誤解です。本来日本に存在している住宅文化の中で一番歴史があるのが、木造住宅です。適材適所、本来の使い方をすればしっかりと長持ちいたします。奈良の法隆寺、東大寺の東塔などはその最たるもので、歴史は約1,300年です。
ご質問 木材は燃えやすくはないですか?
回答 火災時でも家が倒れることなく逃げることが可能です。
確かに燃えやすいと思ってしまいますよね。しかし木材の炭化速度は1分間に0.6㎜~0.8㎜。厚みや大きさが大きいほど、炭化速度は遅くなりますので、家の骨格に比較的大きい材料を多用していれば、火災時でも家が倒れることなく逃げることが可能です。火災時に人命が失われている原因のほとんどが、燃焼して発生した化学物質のガスを吸い込んだ為に起こってしまうものです。故に燃えてもガスの発生しない、本当に自然で安全な素材を選ぶ必要があるのです。